《心の棚卸し》7日目：感情のパターンを知る日
【7日目】感情のパターンを知る日
私たちは日々、さまざまな感情を経験します。
嬉しい、悲しい、不安、安心、焦り、満足。
その波は一見するとランダムに見えますが、実は人にはそれぞれ「感情のパターン」が存在しています。
そしてそのパターンは、無自覚に繰り返されることもあれば、気づいた瞬間から少しずつ変えていくこともできます。
感情のパターンを知ることは、心を整える上で大切なステップのひとつです。
なぜなら、自分がどんな時に落ち込み、どんな時に前向きになれるのかを理解できると、心の扱い方がぐっと楽になるからです。
◆ 感情に「クセ」があるという事実
感情は、その日の出来事だけで決まるものではありません。
「その人がこれまでどんな経験をしてきたか」
「どんな価値観を持っているか」
「どんな思考の癖があるか」
これらが複雑に絡み合って形づくられています。
例えば、褒められたときに素直に喜べる人もいれば、
「いや、そんなことない」と否定してしまう人もいます。
これは性格ではなく、「長年の習慣」や「心のクセ」によって生まれたパターンです。
自分を優しく労わるより先に、つい反省や自己否定に走ってしまう人。
逆に、落ち込んでも立ち直りの強さがすぐに発揮される人。
どれも今までの積み重ねが作った流れです。
大切なのは、どちらが良い悪いではなく、まず 自分のパターンを知ること。
知るだけで、あなたの心は必ず柔らかく変わっていきます。
◆ 感情のパターンは“防衛本能”から生まれる
実は、感情のパターンの多くは、あなたを守るために心が覚えた「防衛反応」です。
幼い頃に傷ついた経験。
がんばりすぎなければいけなかった状況。
「いい子」でいないといけないと感じてきた日々。
その中で、心は無意識に「こうしておけば安全だ」と判断し、
同じ流れを繰り返すようになります。
だからこそ、自分のパターンがネガティブだったとしても、責める必要はありません。
それは、あなたが必死に生き抜いてきた証でもあるからです。
◆ 感情のパターンがわかると自分がラクになる
感情のパターンに気づき始めると、日常で起こる出来事に過剰に反応しなくなります。
「あ、またこの反応が出てるだけだ」
「これは私のクセなんだ」
そんな風に、ひとつ客観的に心を見る余裕が生まれます。
すると、
落ち込む時間が短くなったり
不安が膨らむ前に立て直せたり
自分に優しくできるようになったりします。
自分に厳しい人ほど、「感情のパターンの理解」は大きな救いになります。
◆ 感情は“味わえば”抜けていく
不思議なことに、感情は押し込むほど長く居座ります。
逆に「そう感じているんだね」と認めてあげた瞬間から、少しずつ薄れていきます。
感情を知ることは、感情を味わう準備。
味わえるようになると、心は軽く、自然に前へ進む力を取り戻します。
【実践ワーク】今日の感情の流れを整理しよう
紙やスマホのメモでOKです。
- 今日、一番強く感じた感情は？
- その感情は、どんな出来事がきっかけだった？
- その感情は、1日の中でどのように変化した？
- この感情は、よく感じる“おなじみのパターン”か？
ただ書き出すだけで、心の整理が驚くほど進みます。
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